人材育成の領域が生きがい。組織開発支援を通して、人の可能性を広げていく

人材育成の領域が生きがい。組織開発支援を通して、人の可能性を広げていく

法人部門でグロービス・エグゼクティブ・ディベロップメント(GED)のチームリーダーとして企業の組織開発・人材育成を支援する中島さん。前職でマネジメント職を経験した中島さんですが、グロービス入社後はゼロからのスタートでした。顧客に信頼されるパートナーになるべく彼女が歩んできた道のりを辿ります。

一番やりがいを感じられる育成支援の領域に携わりたいと、転職を決意

2019年にグロービスに中途入社し、企業の組織開発や人材育成支援に従事している中島さん。彼女のキャリアの出発点となったのは、求人広告領域の法人営業でした。

中島 業界や職種にこだわりがあったわけではありません。ひとつの会社でずっと働くイメージはなかったので、若手のうちからさまざまな経験ができてスキルが身につく環境で働きたいという想いで前職を選びました。

その希望通り、裁量権のある環境で営業として活躍していた中島さん。11年慣れ親しんだ職場からの転職を考えるようになったのは、ポジションの変化がきっかけでした。

中島 入社してからずっと、営業活動をしたりチームリーダーとして営業のメンバーを率いたりしてきました。メンバーの育成にやりがいを感じていましたが、社内のミッション変更をきっかけに、代理店管轄やソリューション支援といった仕事を任せられるようになって。別の立場を経験して初めて、それまで楽しく働けていたのは、自分のやりたいことと会社の方向性が合っていたからだと気づいたのです。

やりがいを感じられる立場や環境で働きたい。そんな気持ちが高まった中島さんの中で、最も自分にふさわしいと思えたのが人材育成の領域でした。

中島 十分に能力を発揮できていないメンバーに寄り添って一緒に目標を決めたり、目標達成に役立ちそうな情報を提供したりする中で、メンバーが自信をつけて表情が明るくなり、成果がともなうようになるなどの変化を多く見てきました。

そこに携われることに、やりがいというか、もはや生きがいに近いものを感じていたことから、人材育成に携わるサービスを専門的に提供できる企業に転職したいと考えるようになったのです。

そんな中島さんがグロービスを選んだのは、唯一無二の専門性に魅力を感じたからでした。

中島 人材育成について提案する上で専門的な知識が裏づけとしてあれば、お客様に喜んでいただけるし提案の付加価値も高まるに違いないと。MBAで理論を学びつつ、その学びを提案活動に活かせる環境という点で、グロービス一択でした。

転職後、もがいた2年間。支えになったのは組織内ナレッジと仲間の存在

前職では営業として実績を残し、マネジメント職も経験した中島さんでしたが、グロービスに入社後は修行のような難しさを感じる期間があったと話します。

中島 人事の方が抱えている課題が幅広くて、必要とされる専門知識やスキルも多いので、『お客様に価値提供できている』と実感できるまでに2年ほどかかりました。
また、組織開発や人材育成には答えがありません。だからこそ、しっかりお客様とディスカッションしながら、課題や原因と思われる事象を仮説立てて、『これなら進められそう』という流れを合意して決断する過程が必要。これには難しさを感じました。

“ゼロからのスタート”のように感じたという転職後の日々。しかし、持ち前のポジティブ思考を強みに、着実に力を伸ばしていきました。

中島 領域が変われば必要とされる知識やスキルも異なるだろうと思っていたので、想定の範囲内ではありました。それまでの成功体験にしがみつくのではなく、アンラーニングをしていこうという意識でしたね。
転職してしばらくは、周りのメンバーの仕事ぶりをよく観察していたのですが、メンバーの素晴らしい提案を見て、『いまの自分に、まだこれはできないな』と客観的に捉えられることも。その差分を埋めていくために何をすべきかをシンプルに考え続けました。

知識やスキルを高める上で、中島さんが活用したのはグロービスに蓄積されたナレッジでした。グロービスでは、クライアントとのディスカッションの様子を記した議事録や提案書が共有フォルダやメールで公開されているため、身につけたい知識やスキルに応じて参考になりそうな議事録や資料を探しては、自身の提案のバリエーションを増やしていったと言います。

そして、もうひとつ欠かせなかったのが、チームメンバーの存在です。

中島 チーム内で提案書の交換添削会を行っていました。自分では納得できる内容であっても、メンバーから客観的な指摘やアドバイスをもらうことでよりいっそうブラッシュアップされるもの。

そういった貴重な機会を自分たちでつくりながら、相互に成長を促進していきました。チームリーダーも、1on1から提案書のフィードバックまで、いつでも時間を取って相談に乗ってくれる方。周りの協力があったおかげで成長できたと思っています。

常にクライアントの立場に立ち、現時点の自分にできる最大限の提案をする

周囲からの刺激を受けながら、成長してきた中島さん。知識やスキルを身につけるほどに、クライアントからの信頼が高まっていることを実感しています。

中島 次世代経営者候補を輩出するため、ゼロベースから伴走させていただくような機会も生まれてきました。経営会議に提出する資料を一緒につくったり、役員の方からのフィードバックを受けて修正点をディスカッションしたり。お客様にとっての“パートナー”になれているという実感を持っています。

クライアントと信頼関係を築き、本音で相談してもらえる存在であるために。中島さんには大切にしていることがあります。

中島 まだ知識がない転職当初からずっと、お客様からいただいた相談に対して、その時点の自分にできる最高レベルの提案をするようにしてきました。また、担当者様の置かれている状況を想像するようにも心がけています。

背負っているミッション、やるべきこと、その企業における経営課題や意思決定プロセスなど。なるべく相手の立場に立ってヒアリングしながら、『グロービスの担当者にしてもらいたいことは何だろうか』を考えるようにしています。

クライアントの立場になって進める上で、寄り添うだけでなく、働きかけることも重要なのだと続けます。

中島 担当者様に『どうなっていますか?』『どうしたいですか?』と問い続けるだけではいけないと思っていて。ときには、『こうした仮説で動いていくのが良さそうに思いますが、いかがでしょうか?』『御社の経営戦略の方向性に沿うと、組織としてはこうした状態になるべきで、それならこうした育成施策が必要ですよね』といった具合に、道筋を示すようにしています。

マニュアル通りにヒアリングを進めるのではなく、相手が置かれている状況を考えながら適切な質問をしたり、働きかけたりといったことが大切なんです。

相手の立場に立とうとする中島さんのこうした姿勢は、前職の営業時代に沁みついたもの。また、チームを率いた経験のある中島さんだからこそ共感できることもあります。

中島 組織にとっての肝である、マネージャー層の育成について相談を受ける機会が多いのですが、『業績構築と人材育成の両方が大切なのに業績構築だけに目が行きがちなのは、組織の上層部から業績についてのプレッシャーがあるからかもしれません。評価基準を変えれば、マネージャーの行動は変わると思いますよ』などと提案ができるのは、前職での実体験があるからかもしれません。

仕事を通して、人の可能性を広げたい

入社時からメンバーと切磋琢磨してきた中島さんですが、いまでもそのスタンスは変わりません。グロービスにはさまざまな業界出身者が揃っていることから、互いに相談し合うことでお客様への理解を深められると言います。

中島 たとえば銀行のお客様を担当するとき、銀行出身のメンバーに話を聞くと、業界や組織構造が理解できてお客様の視点に立ちやすくなります。一方、私もメンバーから『人材業界について教えて』と聞かれることも。さまざまな業界の知見や視点を持ったメンバーが身近にいる点も、グロービスの大きな魅力です。

自分がもっとも働きがいを感じられる人材育成領域に携わろうと転職を決意した中島さん。さまざまな企業の人材育成プログラムの設計を支援することに、いま大きなやりがいを感じています。

中島 人の可能性を信じて、その可能性を広げるための活動に携われていることに喜びを感じます。しかも、グロービスは表面的な打ち手の提案だけに終わらず、『人材育成を通してお客様が何を実現したいのか』といった本質に迫るセールススタイルを大事にしていますし、理想の状態がまだ明確でないお客様とのディスカッションも重視しています。

ときにはヒアリングやディスカッションでだけで制限時間が過ぎてしまうこともあるほど、Howの議論に終始せずパートナーとしてお客様と徹底的に話し合えることは、グロービスの営業ならではの醍醐味です。

将来的なキャリアの方向性については、マネジメント職以外に、執筆活動や講師活動など、幅広い選択肢も検討していると言います。

中島 私が一番やりたいのは、本来能力があって活躍できるはずの人が力を発揮できていない原因を取り除いてあげることです。たとえば、クリティカルシンキングのようなひとつの理論やスキルを教えてあげることで、考え方が変わり成果を出せるようになる人もいますよね。困っている人の役に立つという軸は変わらず、マネージャーなのか、講師なのか、どの立場が良いのかそれぞれ経験しながら模索していきたいと思います。

自身のポジションや組織への関わり方はHowであってWhatではない。そう考えるがゆえに、中島さんのキャリア観は柔軟です。ただ、働く上でのスタイルには、明確な理想を持っています。

中島 2023年4月からはチームリーダーとして、チームのマネジメントを行うことになり、今までとは違う難しさややりがいを感じています。

仕事も家庭もどちらも大切にして充実させたいという、欲張りな想いがまず第一にあります。私には娘がいるので、家族との時間も大事にしたくて。両立は大変ですが実現できるということを体現していきたいですね。

自分自身の大切な軸を守りつつ、やりがいを感じられる仕事に情熱を燃やす──これからも中島さんは、お客様に信頼されるパートナーとして、誰もが能力を発揮できる基盤づくりをサポートし続けます。

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