グローバルで自分の「ユニークネス」を発揮する─ダイバーシティ環境だからこそ大切にしたい価値

グローバルで自分の「ユニークネス」を発揮する─ダイバーシティ環境だからこそ大切にしたい価値

自身の強みを活かしながらグローバル人材育成を支援したいという想いを持つチョウさんに話を伺いました!
グロービスという環境に身を置いたことで、ダイバーシティの意義を今まで以上に実感しているといいます。一人ひとりのユニークネスを大切にしながら、自分だからこそ提供できる価値と働く目的を見つめます。

企業の世界進出をけん引するグローバル人材育成を担うグロービスへ

父親が日本に駐在していたことから、小学5年生から中学1年生まで日本で暮らしていたというチョウさん。母国に戻り大学卒業後、ソウルの大手銀行に入行しました。

チョウ 銀行では、支店に来店されるお客様対応からはじまり、本店に異動後は、企業向けオンラインバンキングの改定をはじめとする企画業務を2年ほど担当していました。

かねてより経営について学びたいという想いがあったチョウさんはその後、銀行を休職して一橋ICSへ留学。ビジネス全般に対する知識をひととおり学んだ後、日本企業に転職する道を選びます。

チョウ 英語で受講できるMBAプログラムを、慣れ親しんだ日本で比較的手軽に学べることが、留学の決め手でした。卒業後のキャリアは、せっかくなら学んだことを活かしたいという想いもあり、海外進出に向けて今まさに舵を切ろうとしていた企業に出会い、日本で働くことにしました。

転職先では、経営戦略部に配属されたチョウさん。

チョウ 中期経営計画の海外売上比率の目標実現に向けた戦略策定や新規事業開発に携わらせてもらいました。

そんなとき、ある特命プロジェクトを任されたことが、仕事との向き合い方を考え直すきっかけになったといいます。

チョウ チャレンジさせてもらっているまたとない機会と思う一方で、プレッシャーも大きく感じていました。それまで、自身の役割をしっかりこなしたい、認められたいという想いが、仕事をする目的の割合を占めていましたが、『そもそもなぜ仕事をするのか、自分にどのような意味をもたせたいのか』を考えるようになったというか。自身の仕事へのスタンスを見直したことで再び、“わたしは何をしたいのか”という問いが立ったんです。

グロービスのことを知ったのは、先に同社に転職していた前職の上司からの紹介がきっかけだったといいます。

チョウ 紹介を受け、法人部門の説明会に参加したところ、グロービスが企業のグローバル進出を後押しし、グローバル人材を育成するミッションを掲げていることを知り、強く共感したんです。前職の経験からも戦略の実現においていかに人材の育成が重要なのかは痛感していました。
また説明会には外国籍の社員も参加していて、ダイナミックな環境で働けることに魅力を感じたのも転職を決めた理由のひとつです。

各企業にカスタマイズする育成支援──グローバルならではのおもしろさ

2024年現在、チョウさんはコーポレート・ソリューション部門のグローバルチームに所属しています。

チョウ 企業の人材育成を英語で提供するのがグローバルチームです。日系/外資に限らず、企業がグローバル展開するにあたって必要なリーダー人材の育成を担っています。

チームメンバーは積極的に外国籍の人材を採用していて、現在は中国、ルーマニア、リトアニア、韓国出身のメンバーが在籍しています。いわゆる少数精鋭チームで、日本人と外国人の割合が半々くらいの構成です。

グローバル人材育成といっても、企業によって状況やニーズはさまざま。チョウさんが所属するグローバルチームでは、企業のグローバル化の進度に合わせて人材育成を支援しています。

チョウ グローバル人材育成のニーズは、主に3つのフェーズに分かれます。まずは事業のグローバル化を進めようとしている、もしくはグローバル人材の育成を始めようとしているフェーズです。この段階においては主に駐在員が対象になります。駐在員となると、現地の異文化理解を深めることに重きを置かれがちですが、それ以前に比べて業務やマネジメントの範囲が広くなるケースが少なくありません。

だからこそ私たちはお客様のニーズに応じて戦略の理解や財務知識といったグローバルでのビジネス遂行に必要なスキルの育成支援も提供しています。

次は、もう少しグローバル化が進んで、グローバルの各拠点を指揮する現地リーダーの育成が必要となってくるフェーズです。この段階では、たとえば、企業理念などいわゆる“Way”を体現するリーダー人材の育成支援等を行っています。

さらにグローバル化が進み、各拠点にもっとも適切なリーダーを配置していこうというフェーズになると、日本人/外国人、海外拠点/国内拠点の区別なく、グローバルで活躍できる人材育成の支援が必要になってきます。この段階では、たとえば世の中の潮流を踏まえリーダーとして企業が進むべき方向性をどのように定めていくか等をテーマに、お客様と一緒に育成プログラムを作り上げています。

そうしたさまざまなフェーズにある企業のグローバル化を、人材育成や組織変革の面で支援しているチョウさん。

チョウ 受講者は、世界各地から集まりますので、それだけでもとても刺激的です。わたしたちの役割は、お客様と議論を重ね、ゼロからプログラムを設計し、実際の研修の場まで伴走していきます。
グローバル研修だからこそ、多くの関係者がいて、その数だけ想いがあるので、場の設計は簡単ではありません。ただ、自分が構想していたことが、実際どう受講者に届いたか、変化を起こせたか、という一連に携われることが、この仕事の大きなやりがいのひとつです。

グローバル化を目指すにあたって、日本企業の多くが直面している課題があるといいます。

チョウ 日本企業が日本のアイデンティティをもつのは当然ですが、グローバル化を目指すにあたっては、日本中心の思考に陥ってしまうと、グローバル社員の共感は得られません。日本人だけで議論していると、なかなかそこまで考えが及ばず、閉じていることにも気づけないんです。

そんな中、チョウさん自身は、“日本にシンパシーを感じる外国人”であることが、グロービスで発揮できる価値にもつながっているといいます。

チョウ 幼いころに日本で暮らした経験があることから、馴染みがあるこの国、そして日本企業に元気になってほしいという想いがあるんです。他方、わたしは海外で働く外国人のひとりとしてマイノリティである自覚もあります。その両面性のようなものが私の強みだと思っていますし、それを最大限活かせる組織にしていくことが、グロービスで私が果たしたい役割のひとつです。

成長環境がグロービスの魅力。グローバルな環境でダイバーシティの意義を痛感

グロービスでは、全社アナウンスや勉強会などが日英両言語で提供されることも多く、グローバル社員が働きやすい環境に整いつつあるというチョウさん。成長環境としても魅力を感じていると話します。

チョウ グロービスには学び続ける風土があるんです。全社を通して、自身の学びや考えを発信しシェアしていく文化が根付いていて、オープンに意見し合える環境があります。社内には研究機関もあるので、先進事例も含めさまざまな情報が飛び交っていて、非常に刺激的です。

また、社員一人ひとりが軸をもっているのも特徴です。前職の経験を通して考えた『なぜ仕事をするのか』という問いに対して、わたしはまだ明確な答えを出せていません。グロービスには、働く理由や仕事をする上で大切にしていることなど、自分の軸を持ちキャリアについて考えている方がとても多いです。そんな仲間と日々関わりながら『何のために働くのか』という問いに向き合えること自体が、とてもおもしろいなと思っています。

2024年で入社7年目を迎えるチョウさん。グロービスの環境に身を置いて初めて気づいたことも多いといいます。

チョウ ダイバーシティの重要性を肌で実感しています。グローバルチームには海外出身のメンバーが多く、本当にいろいろな意見があり、中には自分の常識からはかけ離れているものもあります。でも、よくよく聞いてみると、『そういった方向性もありだな』と思えるような場面がいくつもあって。これまでの自分の考え方がいかに窮屈なものであったかを思い知らされますね。また逆に全く新しい発想に触れ、『そういう考え方もあるのか!』と感心したことも多々あります。

「本当の“グローバル”とは何か」について考えるようになったというチョウさん。次のように続けます。

チョウ チーム内での意思決定があるときに、普段ならすんなり通るだろうと思うようなことであっても結構な議論になる場面も多々あり、異なる国籍や文化、バックグラウンドゆえの考え方や基準の違いを痛感しました。
注意したいのは、仮に日本基準のスタンダードでなくとも、それがそのままグローバルスタンダードであるとは限りません。 さまざまなバックグラウンドをもつメンバーと働くようになったことで、本当の意味でのグローバルとは何か?を深く考えるようになりました。

ユニークネスを発揮し、自分にしか提供できない価値を

プロフェッショナル集団であるグローバルチームの一員として、今後ますます企業の変革を支えられる存在になっていきたいというチョウさん。

チョウ これまで以上にいろいろなお客様のグローバル進出やビジネス拡大の支援をしていくためにも、私たちのチーム自体がより多様性を発揮できる組織に進化していきたいですね。

それを実現するためにも、自身の強みを最大限に活かしていきたいと話します。

チョウ 私ならではのバックグラウンド、考え方が生むユニークネスを発揮していきたいです。同じ価値観の集まりでは、どうしても多様な観点が生まれにくくなってしまうもの。多様なバックグラウンドのメンバーがいることを活かし、さまざまな価値観や発想を出し合うことで、一人ひとりのユニークネスを最大限発揮できる環境であることは、結果としてお客様により良い価値を提供することにつながるはずです。
ダイバーシティな考え方や多様性を担保するためにも、良い意味で組織に染まることなく、“海外で働く外国籍の社員”として、自分らしい考え方、自分らしい価値観を大切にしながらチームに貢献していければと考えています。

グローバルかつダイバーシティな環境を背景として、チームに対して、またお客様に対してもオンリーワンの価値を提供してきたチョウさん。

成長意欲にブレーキをかけることなく、これからも自分らしさへの追及を続けます。