見据えるのは100年後。強みを活かして、社会課題に取り組む企業を増やす
100年後、200年後、自分がいなくなったあとに世の中に残せるものは何でしょうか。グロービスの法人部門で企業のリーダー育成を支援する本田さんには、「社会課題に取り組む企業を増やしたい」という想いがあります。長期的ビジョンで取り組む背景や思い描く未来を話してくれました。
“好き”から広げる活躍の舞台
本田さんはグロービスのコーポレートソリューション部門(以下GCS)で、次世代経営者の育成支援を行っています。
本田
担当区域は、大阪と名古屋の一部です。リーダー育成全般に加え、ブランドマネージャーやMOT(技術経営)という特定分野におけるリーダー育成にも携わっています。一部科目では、講師もさせてもらっています。
そのほかにも、自身の副業に関連する内容で、オウンドメディアでの記事発信、『グロービス学び放題』というオンライン動画サービスのコンテンツ作成にも関わっています。
オウンドメディアで取り扱うテーマはSDGs、サステナビリティが中心です。企業研修や『グロービス学び放題』を受講した人に見てもらい、複合的な学習を通じて経営を学べるようにしています。
多様な舞台で活躍する本田さんですが、グロービスでは少し珍しい経歴の持ち主です。
大学卒業後は、NPO法人勤務を経て、独立行政法人国際協力機構(JICA)の実施する青年海外協力隊事業に参画し、パプアニューギニア独立国で2年間、コミュニティ開発や環境保全活動に取り組みました。帰国後は、JICA東京で国際協力の裾野拡大や人材育成に関わるなど、非営利セクターで経験を積みます。
本田
パプアニューギニアでは、物資支援でなく技術移転が中心で、『魚ではなく、魚の釣り方を教える』という、使い方や技術を”教育する”ことを大切にしていました。
これまでのキャリアを振り返ってみると、教育という一貫した軸で、自分が好きなことや、やりたいという想いを大切にしながら、環境を選択してきたように思います。
次世代にバトンを渡す──教育を軸とした仕事に関わる意義
社会課題解決に強い想いを持つ本田さんの原体験は、高校生の進路講演会にありました。
本田 途上国の農村に診療所を開設している方の講演を聴いたんです。こんな仕事が世の中にあることに衝撃を受けたことをきっかけに、国際協力への関心が高まり、大学では専門的に学びました。
大学卒業後のJICAや青年海外協力隊への参加を通して、国籍も含め自身とは違う考え方や生き方をしている人に出会い、視野が広がったと振り返ります。
帰国後も教育機関などとの協働で国際協力の裾野拡大に携わってきた本田さんですが、2018年にグロービスと出会います。
本田
さまざまなバックグラウンドを持つ人との仕事は、大変刺激的でした。ですが、仕事の性質上、2年や3年といった期限付きのポジションが多く、今後の自身の長期的キャリアを考えたとき、教育を軸に置く民間企業で働きたいと思うようになったんです。
そして、置かれた場所で価値発揮するのでなく、自分が価値発揮できる環境を創れる場所で働きたいと思い、グロービスを選択しました。
本田さんが入社にあたって大切にしていたのは、「SDGsや社会課題に対して取り組む企業を増やしたい」という想い。それは、ここまでの経験を通して未来を見据えたときに、欠かせないという強い実感があったからこそ生まれたものでした。
本田 国際社会の課題は複雑で、私たちの世代だけでは全てを解決できないかもしれません。しかし、自分が現役のときにできる限りの役割を果たし、次世代にバトンを渡すことができれば、100年後、200年後、300年後の世界は今よりもきっと良くなっているはず。そのためには、次世代の教育がどうしても欠かせないのです。
グロービスに入社を決めたのも、社会課題に対して取り組む企業を増やすことで、社会により大きなインパクトを出せるという期待からでした。
本田 グロービスは非常にチャレンジングな環境で、新しいことを積極的に取り入れる文化があるので、やりたいことに挑戦できる予感がありました。こんな想いを面接でもぶつけたのですが、面接担当者が、これからのビジョンだけでなく、これまでの自分の経歴や葛藤に共感してくれたことも、決め手の一つでしたね。
自らのエッジを立てる ー本業×副業のWコンサルタントで得たシナジー
こうして本田さんはグロービスで活躍する一方で、これまでの経験を活かし、副業でもコンサルタントとして企業支援を行なっています。
本田 SDGsやサステナビリティに関するコンサルタントです。2050年、2100年という時間軸で企業のサステナビリティのビジョンを作るお手伝いをしています。さらに、企業の現状から目標達成に向けたアクションプラン作りも行っています。
一口にコンサルタントといっても、その領域や関わり方はさまざま。一見すると競合する関係ですが、相乗効果が働き、本業・副業でWin-Winの関係が成立しています。
本田
副業から本業をみると、副業で学んだ知見をグロービス内で共有して組織知にしたり、教材開発に役立てたりしています。本業から副業をみると、経営者視点でSDGsを考えていく手助けとして、MBAの学びが非常に活きています。
サステナビリティ経営の分野はまだ体系化されていない部分が大きく、試行錯誤しながらプロジェクトを進めていましたが、本業のおかげで、何を目指して、いつまでに誰に何をしてもらうべきなのか、組み立てやすくなりましたね。
そんな本田さんですが、入社当時は、同僚の経歴や学歴に引け目を感じたと言います。
本田 大手企業での華やかな経歴のある多くのメンバーを前に、自分は埋もれずに活躍できるのかな、、と最初は不安もありました。
それでもひるまず、自分で価値発揮するエッジを立てるために、本田さんはある行動に出ます。
本田 自分のやりたいことを発信して、『本田さんはこういう人』というラベルを、他者から付けてもらおうと思いついたんです。多様な経験を持つメンバーが揃う組織だからこそ、インナーブランディングすることが、自分の強みや経験を活かす近道だと考えました。
周囲に自身への理解を深めてもらう一方で、頼ってもらった時には全力でGive(サポート)することを、本田さんは心がけています。
本田 社内でSDGsに関して自分なりにまとめた資料を共有した際、社歴問わず多くのメンバーが反応してくれたんです。年次や経験に関わらず、良いものは良いと承認してくれて、役立ててくれることが、純粋にうれしかったです。個を尊重しているからこそ、自由に発信できる環境があるなと感じています。
ダイバーシティ加速で、より個が輝く組織へ
本田さんが入社時に描いた「社会課題に取り組む企業を増やしたい」という想いは、今も変わりません。
本田 ここまでの活動で、経営者教育の中にサステナビリティという視点を、一つの重要テーマとして確立させることが出来たことは、一歩前進したなと思っています。企業が変わらなければ社会に大きな変革を起こすことはできないのです。
そして本田さんは、クライアントだけでなく、社内にも目を向けています。
本田
一人一人が専門性をより発揮できるような環境にしたいと思っています。グロービスはダイバーシティを大事にしています。いろいろなバックグラウンドの人が集う組織だからこそ、それぞれがこれまでの専門性を発揮し、お互いから学び合う文化があります。
実は入社後、上司に採用理由を聞いたところ『本田さんは変わっているから』と言われたんです(笑)。経歴がユニークだからこそ、ダイバーシティの加速を期待されているのかなと自分では解釈しています。
経歴や働き方・考え方などの多様性を認める文化があるグロービスで、それぞれの個性や専門性を活かし、活躍の場を広げていけるチーム作りが、これからの自身の責任であると語ります。
本田さんの持つ100年後を考える長期的ビジョンは、社内・社外さまざまなステークホルダーに刺激を与え、それぞれが変化するきっかけを生み出しています。
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