ヒト、カネ、チエ。
あらゆる側面から起業家を支援する。
ファカルティ・コンサルタントの事例

創造に挑み、変革を導く。GLOBIS | RECRUITING

戦後、この国では様々な志を持った起業家によって多くのベンチャー企業が生まれた。これらの企業は経済や産業に活力を与え、人々に希望をもたらし、その後の日本社会の発展を支えてきた。これからの国づくりにおいて、ベンチャー企業が担う役割はますます大きくなる。グロービスではこのような視点に立ち、起業家や起業を志す人に対して様々な支援を行っている。グロービス経営大学院においてはいち早く専門講座を設置し、卒業生の中から多くの起業家を輩出。2015年には一般財団法人による社会起業家への投資もスタートさせた。グロービスの起業家支援は多様かつ実践的であり、挑戦の機会にあふれている。

起業家の力になれるベストポジション

「起業家の力になりたい」。山中礼二がそう思うようになったのは、新卒で入社したキヤノン株式会社でベンチャー企業とのアライアンス交渉や新規事業企画を担当したことがきっかけだった。その後、米国のベンチャーキャピタリスト育成プログラムに参加する機会があり、ベンチャー投資の世界に本格的に興味を持つようになった。「プログラムで出会った起業家の卵たちは、大企業をベンチマークとして本気でビジネスをしていた。その情熱とパワーは、自分のそれまでのビジネス観を変えるほど強烈なものでしたね」。
刺激的な米国研修から約1年後、本格的なベンチャーキャピタリスト(VC)を目指してグロービスに転職。ベンチャー投資業務に携わっていく中で、経営理論を体系的に学ぶ必要性を感じ、ハーバード・ビジネス・スクールに留学。MBAを取得後、グロービス・キャピタル・パートナーズで、メディアコンテンツ分野、ヘルスケア分野の投資を担当。その後、医療系のベンチャー企業2社の経営に携わり、2013年、再びグロービスに参画した。「グロービスに戻ったのは、経営大学院の専任教員になるためでした。自分の経験と知見のすべてをいかすことができ、より多くの起業家を生み出せるベストな環境に身を置きたいと考えたからです」。
現在、山中はベンチャー系プログラムの担当教員として教壇に立つ一方、グループのリーダーとして、起業にかかわる新科目やコンテンツの開発、講師の採用・トレーニングなどを行っている。「私たちのグループが目指しているのは、より多くの起業家たちをグロービスコミュニティから輩出していくための仕組みづくりです。スーパーセルってご存知ですか。竜巻の発生源となる巨大な積乱雲で、急激な上昇気流が発生しています。私たちは、ベンチャーという竜巻を連続的に生み出すスーパーセルを作り、お金やナレッジがどんどん流れ込む世界でも有数の起業家の生態系を創り出したいと思っています。20年後を見据えた挑戦ですが、ぜひかたちにしたい」。

新たなチャレンジ、「社会的インパクト投資」

ファカルティ本部において起業にかかわる職務に取り組む山中に、2015年9月、新たな役割が加わった。一般財団法人KIBOWのインパクト・インベストメント・チームのディレクターである。KIBOWは、東日本大震災直後、グロービス代表の堀義人が発起人となって立ち上げたProject KIBOWが前身となりスタートした。KIBOWのプロジェクトを始め、グロービスでは被災地へ様々な支援活動を行ってきたが、その中のひとつにグロービス経営大学院仙台校での『東北ソーシャルベンチャープログラム』の開講がある。これは東北の被災地域における社会問題を、ビジネスを通じて解決しようという社会起業家を養成するために立ち上げたもの。山中も講師として参加している。「科目開講の準備や、講師として登壇する中で、震災で大切な人や家を失いながら、痛切な思いと志を持って東北の未来に賭けているたくさんの方々と出会うことができました。こうした方々の力になれないかと考えていたところ、代表の堀から社会的インパクト投資の存在を知りました。さらに、KIBOWの中でやってみないかと言われたのがチームを立ち上げたきっかけでした」。
社会的インパクト投資とは、投資対象企業に社会的リターンを期待するだけでなく、経済的リターンも併せて求めるもの。日本ではまだ馴染みが薄いが、2013年には英国主導で『G8社会インパクト投資タスクフォース』が発足するなど、欧米の先進国を中心に新たな投資コンセプトとして注目を集めている。
「日本でも社会起業家に対して助成金、寄付金、クラウドファンディングなどの資金が流入するようになってきました。しかし、経済的なリターンの期待がなければ資金を出せる人、量には限りがあります。だからこそ、経済的なリターンにも希望を持つという、新しいタイプの社会的投資家を受け入れられる仕組みが必要だったのです。ただ日本では前例がないだけにすべては手探り。道なき道を歩きながら体制を整えているところです」。

すべては将来の起業家たちのために

社会起業家を支援する取り組みのひとつとして、KIBOWは社会的インパクト投資のファンドを設立。現在は、第1号となる総額5億円の社会投資ファンドを運営している。1件目の投資案件として、宮城県塩釜市を拠点に高齢者向けの宅配食事サービスを提供する『愛さんさん宅食株式会社』に対して1000万円の出資を行った。山中は、社外取締役として経営に参画し、戦略を決める際のディスカッション・パートナーや採用活動支援などをしている。
「創業者は、東北ソーシャルベンチャープログラムの受講者です。教室で、初めて起業への思いを聞いたときには心が震えるほど感動しました。その思いを大切にしながら経営をサポートしていますが、後進のためにも絶対に成功させなければいけません」。KIBOWでは、今後も様々な社会課題解決に挑む株式会社を対象に、年に3件程度のペースで投資を行う計画を立てている。「週に数名の社会起業家とお会いしていますが、やはりポイントとなるのは志とそれを持つに至ったストーリー。社会を大きく変えうるビジョンを持った起業家を見つけ、投資していきたいと思っています」。
もちろん日本に社会的インパクト投資を定着させるには、まだまだ乗り越えていかなければならない課題も多い。
「自分たちが成長しないと、日本の社会的投資は成長ぜず、起業家も育たない。そんな気概と使命感を持って取り組んでいます。毎日のように壁にぶつかりますが、それでもひるまずにチャレンジしていけるのは、一緒に事を為せる仲間たちがいて、すべての経験は将来の糧にできるから。成功も失敗もすべてカリキュラムに反映させ、講師としても伝えていける。この興奮と醍醐味はグロービスならではのものだと思います」。

※部門やタイトルはインタビュー当時のものになります。

[このプロジェクトを担当した社員]

ファカルティ本部 ファカルティ・ディレクター
山中 礼二

一橋大学経済学部卒業。ハーバード・ビジネス・スクール修士課程修了(MBA)。キヤノン株式会社で新規事業の企画・戦略的提携に携わった後、2000年にグロービスに参加。グロービス・キャピタル・パートナーズでサービス分野、メディア・コンテンツ分野、及びヘルスケア分野の投資を担当。その後、医療ベンチャーのヘルス・ソリューション(専務取締役COO)、エス・エム・エス(事業開発)を経て、グロービス経営大学院の専任教員。2015年から、一般財団法人KIBOWのインパクト・インベストメント・チームのディレクターとして、社会起業家への投資を行っている。グロービス卒業生、在校生の起業した組織の経営支援を続けており、主な支援先は愛さんさん宅食株式会社(取締役)、株式会社CaSy(監査役)、特定非営利活動法人STORIA(理事)など。

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